ブックサーフィン
くる日もくる日も"コロナ"という言葉が絡んで申し訳ないのですが。。。。
コロナ自粛中につき、読書に明け暮れている。
わたしは、乱読というものができず、
一冊の本をきちんと読み終えないと次の本へ進めない。
それなのに、紙の本が好きなあまり、目に付く本を次々と買ってしまうものだから(写真集や雑誌を含め)読み終えるのが追いつかない。
そして寝室には積読山という本の山がそびえていく。
家に閉じこもるこの時期、この山をずんずんと制覇していこうと思う。
読まれる順番を待つ本たちが山ほどあるのだけれど、
度々手に取って読んでしまうのは、
星野道夫さんの本の数々。
星野道夫さんの紡ぎ出す文章に、写真に、
そして彼が書き続けたアラスカのことに、
ずっとずっと心惹かれている。
どこかへ旅に出る時も、
闘病中、入院する際にも、
御守りや精神安定剤のように側に持っていた。
普段でも、なかなか眠りにつけない夜は手に取り読み返す。
そのように星野道夫さんの本、そしてアラスカが好きなものだから、
いつぞや書店で目にした『極北へ』 石川直樹 著 という本にも興味を感じて購入した。
その後いつものように"積読の山"の一冊になっていたのだが、
この間やっと手に取り読了した。
読んでみると、
世界へ飛び出し冒険家・自然写真家へとなったことが分かった。
わたしはこの本から更に、
石川直樹さんという人がどんな方なのか知りたくなり、略歴を知ろうとネット検索をしてみた。
すると、他にも数々の著書があることがわかったと同時に、ネット上のある記事が目についた。
「2005年9月、アルゼンチン旅行中に自動車事故。同乗者死亡。」
15年も前の事である。
しかし、当時ネットに投稿された記事がいくつも残っていて、(その頃世間では話題になっていたのかもしれないが、わたしは今になるまで知らなかった事であるし、それについてここでは触れるのはよそうと思う。)
死亡したのは恋人で(当時24歳の大学生)、
現在その方の本も出版されていることを知った。
小山田咲子さんという。
この小山田咲子さんの本
『えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる』
をAmazonで検索してみると、なかなか高評価であり、2007年に出版されて以降、重版されて多くの人に読み継がれていることが分かった。
面白そうなのでさっそく手に入れて、
こちらは積読の山に置く前にすぐに読んでみた。
読んでみて、
「面白そう」などと軽い事を言って後悔した。
ずしんと重く心に落ちてきた本だった。
小山田さんの書いた文章は、どこまでも軽やかで、大学生なりの若さと純粋さと素直さが伝わってくる。
早稲田大学の学生である頭の良さ、
それ以前から持ち合わせたた文才のなせるものなのだろう。
素晴らしい本だった!
劇作家の鴻上尚史氏が本の帯に寄稿しているように、(以下 引用)
これは、一人の才能溢れる女性の見事な作品集です。こんなに楽しくて、勇気をくれて、考えさせられて、深いブログ日記を僕は他に知りません。
『えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる』
小山田咲子 著 帯より
そうなのだ、これは小山田咲子さんが早稲田大学の学生であった当時から、
事故で亡くなる直前まで書き記したブログ日記なのである。
鴻上尚史さんが言うように、
本当に素晴らしいブログ日記で、
もし今でも彼女が生きていて、ずっとブログを続けていてくれたら、
わたしは間違いなく読者登録する!
こんなブログを書けたらいいなぁ!と心底思う。
もう皆さんはお読みになっているものかも知れませんね。
若く瑞々しい感性と、若いながらもしっかりと社会と関わり、自分の考えを持った小山田咲子さん。
この次は遺稿・追悼文集『コーラとあの子の思い出』(私家版)刊行 も読んでみたいと思っている。
📘📖 好きな本から次々と繋がって、
辿り着いた素敵な本のことでした。
(わたし、たまにマジメなことを書いたりもします😝)
ではまた、次の"マジメ"な時に。🤗